退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

東工大+医科歯科大=東京科学大学という悪夢

19日、2024年度の統合を予定している国立の東京工業大学東京医科歯科大学が新大学の名称を「東京科学大学」とすると発表された。

www.titech.ac.jp

東工大といえば、旧制大学からの長い伝統を持つ名門大学として知られている。その東工大の名称を捨てて、東京医科歯科大学と統合して、東京科学大学となるのだから驚きだ。

統合が発表されて以来、ネットでは大喜利のように新名称が取りざたされていた。それが「東京科学大学」となったワケだが、いかにもFランク大学っぽい名前で呆れた。まあ両校とも最難関校として知られており、統合されればFランっぽいこの名称も世の中に浸透していくのだろう。

今回の統合は、「国際卓越研究大学」の認定取得が目的だといわれる。これに認定されると年間数百億円の支援が国から得られるという。結局は伝統よりもカネということなのだろう。

「東京〇〇大学」というのは私大を含めて多数あるが、「科学」が空席だったのも以外だった。まあ名称なんてどうでもいいのだろうから、シンプルな名称でいいだろうといことか。さすがに「東京工業医科歯科大学」は煩雑にすぎるということだろうし、英語名称もワケのわからないことになりそうだ。

さて「東京〇〇大学」といえば、名称変更に失敗した「東京都市大学」が想起される。かつての名門・武蔵工業大学が、東横学園女子短期大学と統合して東京都市大学となったことを覚えている人も少なくないだろう。武蔵工大OB会の反対を押し切って、強行された統合だったは決して成功したとは言えない。入学生のレベルをかなり落として凋落してしまった。

まあ、今回の「東京科学大学」はそうしたことはないだろうが、工学部出身の私などはせっかくの東工大ブランドがもったいないと思ったものだ。

東京工業大学(一般選抜) (2023年版大学入試シリーズ)