退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

和田秀樹『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』(クロスメディア・パブリッシング、2022年)

表紙買い。平積みされていた本の表紙に惹かれて手に取ってみた。

ざっくりタイトル通り「ポジティブシンキング」の本と言ってよい。理念だけでなく、具体的にどうすればいいのか、その行動指針が示されているところがよい。なんとなく私もやってみようと思うぐらいハードルが低く思えるのも美点だろう。

本書で指摘されているように、いわゆる「明るい人」が社会で得をするのは経験上「そうかも」と納得できる気もする。本のなかでも、お金持ちは人当たりがいい「明るい人」が多いと述べている。しかし、それは筆者が高級マンションを訪ねたときに経験にすぎない。逆に「偏屈なお金持ち」がいても驚かない。実際、統計的どうなのか検証されたデータがあれば面白いと思った。

もうひとつ面白いと思ったのは、「高齢になっても意欲的であるには肉を食べるとよい」と述べていること。コレステロールなど体に悪そうだと思ったが、肉には男性ホルモンを増進させる効果があるとのこと。一応医学的根拠があるらしい。

まあいくら健康に気を使っていても病気になるときはなるし、あまり過度に気にしすぎることもよくないのかもしれない。好きなものを食べて、死ぬときは死ぬぐらいの鷹揚な気持ちで過ごすのがよさそうだ。