テスラ社のCEO・イーロン・マスク氏が、在宅勤務している従業員に対して「週に最低でも40時間はオフィスにいるように」とメールで通達していたことが報じられた。リモートワークは認めないという強いメッセージである。
メールの内容は以下のようにリークされている。
#Tesla no longer allowing remote work@TeslaPodcast @SawyerMerritt @WholeMarsBlog @garyblack00 @GerberKawasaki pic.twitter.com/DKAgh9ptSX
— Sam Nissim (@SamNissim) 2022年6月1日
またマスク氏は「オフィスへの出勤を時代遅れだと考えている人に何かコメントはありますか?」と尋ねるTwitterユーザーに対し、「よそで働くふりをするべき」と返している。
They should pretend to work somewhere else
— Elon Musk (@elonmusk) 2022年6月1日
このメッセージだけ切り出してもマスク氏の真意はわからないが、かなり攻撃的で独善的に思える。従業員からは反感を買うだろう。
私も、リモートワークは素晴らしくオフィスへの出社は時代遅れ、とは思わないが、一律に出社を求められても反発を感じる人も多いのではないか。コロナ禍のおかげでリモートワークに利点があることが明らかになったからだ。
まあ企業文化や職種によっても事情は異なるだろうから、リモートワークとオフィスへの出社との最適な組み合わせを個々に模索する必要があるだろう。
もっとも、このようなマスク氏が明確なメッセージを発したのは好ましい。いまやリモートワークできるかどうかは、就職先を選ぶ際の重要な要素になってきている。マスク氏の考え方に納得できない社員は転職を考えればいい。いまでは企業側もリモートワークの活用を前提にオフィスを縮小する動きもある。
首都圏に限って言えば、リモートワークで十分である仕事でもかかわらず通勤電車に揺られて都心オフィスに通勤するのは、時間的にも肉体的にもムダでしかない。すべてがリモートワークで片付くとは思わないが、毎日オフィスに通勤する必要はない。
個人的には「毎月2〜3日ぐらいの出社でいいんじゃね」と思うが企業文化や職種によって様々だろう。少なくともリモートワークを業務のなかにどう位置づけるか、企業のトップはその方向性を従業員に示す必要があるだろう。それは従業員が転職先を考える際の重要な要素となるだろう。