米Appleは10日、iPod touchの販売を、在庫がなくなり次第終了すると発表した。ついに単体音楽プレーヤーとしてのiPodの歴史に幕が下りる。
音楽プレーヤーの機能は、現行のiPhoneなどの製品に統合されているが、やはり単体音楽プレーヤーがAppleの製品ラインナップから消えてしまうのは感慨深い。ひとつの時代が終わった。
わたしの記憶が正しければ、最も親しんでいたiPodはストレージがハードディスクドライブで、クリックホイールが装備されているタイプだった。容量は30GBだったと思う。
当時CDで何十枚分の音楽を持ち運んでいつでも聞けるのは画期的な経験だった。これをお供に国内外に旅行に出かけたのはいい思い出だ。
そのころにつくり始めたiTunesライブラリは、いまも順次データを追加している。当時リッピングしたデータは容量を抑えるために低音質だったり、ディスプレイサイズが小さかったのでそれに合わせてジャケットのアートワークの画像サイズも小さかった。
いまもお気に入りの楽曲はリッピングし直しているが、当時聞いていたアルバムにはそのまま放置されているもののかなり残っている。ライブラリをザッピングしていると、当時聞いていたアルバムと思いがけず遭遇することもあり懐かしい気分になる。
いまは音楽の楽しみ方も変わり、サブスクのオンライン配信が主流になった。私はSpotify派だが便利になったものだ。そうはいってもSpotifyにはないレーベルやアーティストもあるので、いまだに昔のライブラリは手放せない。
また最近、有線イヤホンやヘッドホンの良さを再認識しているので、Appleには高性能なヘッドホン端子を装備したDAPを作ってほしい。しかし、いち早くスマホのヘッドホン端子をなくしてしまったAppleには無理な相談だろう。