退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『るろうに剣心 京都大火編』(2014) / 人気ジャンプ漫画の実写版第2作

DVDで映画『るろうに剣心 京都大火編』(2014年、監督:大友啓史)を鑑賞。和月伸宏による人気コミック「るろうに剣心明治剣客浪漫譚~」の実写映画化第2作。主演は佐藤健

かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた伝説の人斬り・緋村剣心佐藤健)は、東京の神谷道場で師範代の薫(武井咲)ら共に過ごしていた。そのころ京都では、剣心の後継者だった志々雄真実(藤原竜也)が、自分を使い捨てにし、口封じのため暗殺しようとした明治政府に復讐するべく野心を燃やしていた。危機を感じた政府の重鎮の大久保利通は、剣心に志々雄を討つために助力してほしいと懇願するが、返事をもらう前に志々雄に暗殺されてしまう……。


www.youtube.com

伝統的な時代劇の殺陣とは異なるが、現代のチャンバラの到達点だと思えるほどアクション映画としてのレベルは高い。佐藤健の身体能力の高さが存分に活かされていて見ていて飽きない。前作よりアクションシーンは見やすくなっているのは好印象。

ついに四乃森蒼紫(伊勢谷友介)登場。隠密御庭番衆なのに目立ちすぎだが、明治の新しい時代に適用したということだろうか。田中泯との戦いも見ごたえがあった。伊勢谷は、劇中でもひときわ存在感があり、いい役者だなあと思って見ていたが……。トラブルを乗り越えていつの日か復帰してほしい。

この作品は、次回作「伝説の最期編」に続くせいか、クライマックスの盛り上がりに欠ける。一時期、日本映画では前篇・後篇の2部構成が流行ったが本作もそれに倣っている。最初見たときは「え、続くんかーい」と思ったものだ。おとなしく前篇・後篇とタイトルをつければいいものを、興行上の都合だろうが観客にとっては非常にわかりにくい。

あと「京都大火編」というが、志々雄の陰謀は未然に防がれて大惨事は避けられて「大火」には至らない。まあ軽くタイトル詐欺だなあと思ったものだ。