秋篠宮家の長女 眞子さまは26日、大学時代の同級生の 小室圭さんと結婚し、皇室を離れた。午後に小室さんとともに都内のホテルで記者会見した。眞子さまから、小室眞子さんになった日である。
ここまで来ると「どうかお幸せに」としか言いようがないが、結婚式すらできない異例ずくめの結婚に思うことは多い。それにしても小室さんはいい面構えになった。
今回の記者会見を見て思ったのは、眞子さんは自分の考えをしっかり持っていたが、それを表明する機会がなかったということ。いまの天皇制は皇室と国民との信頼関係で成り立っている。ネットメディアが異常に発達した現代では、皇室と国民との関係を円滑にするべき広報官のような仕組みが必要だろう。
いまの宮内庁にそれができるかわからないが、予算と権限を与えて広報(Public Relations)の仕組みを再構築することは急務だろう。いずれにせよ、今回のような決して望ましいとは言えない顛末を迎えたことに対する、宮内庁の責任は大きい。
しかしながら今回の結婚騒動は悪いことばかりではなかった。眞子さんの結婚を通して、多く人が「女性天皇と女系天皇のちがい」を意識することになったし、皇室が現状のシステムでは衰亡していくのは間違いないということも理解したにちがいない。
「どげんかせんといかん」という問題意識は持っているのだろうが、天皇制の変革のような大事において、「火中の栗を拾う」ような政治コストを払う政治家いないだろうし、果たしてどうなることだろう。
悠仁親王がこのまま健やかに成長されて、天皇に即位することを想定すれば、私が皇統断絶の歴史的イベントを見る機会はないだろう。それでも不測の事態に備えておくのが政治というものだ。この政治がいちばん頼りにならないのがいまの日本である。