18日深夜に開催されたAppleイベントの目玉は、MacBook Proの新モデル。新しい独自プロセッサである「M1 Pro」「M1 Max」を搭載して、何だかわからないがパフォーマンスがスゴそうだ。
まちがいなく革新的なMacBook Proだが、個人的に気になった点をいくつか挙げる。なんとなくAppleが変わったなと感じた。
Touch Barが廃止された
従来のMacBook Proには、物理ファンクションキーの代わりに、Touch Barという謎の細長いタッチパネルが付いていた。Appleの考える理想のキーボードだったのかもしれないが、評判はすこぶる悪かった。
発注時にTouch Barと物理ファンクションキーを選べれば、まだよかったのだが、ユーザーは謎のTouch Barを強制的にあてがわれることになった。
昔の人は「過ちては改むるに憚ることなかれ」と言ったが、なかなかミスを認めないのがAppleの社風。悪評に耳を貸さずにきたが、ようやくTouch Barが廃止された。めでたしめでたし。
以下は日本語キーボードとUSキーボードである。物理ファンクションキーが復活している。しかも細いキーではなくフルサイズのキーとなっている。
Appleがようやく軌道修正したのは大きな変化といえる。
入出力インタフェースの拡充された
従来のMacBook Proには、USB-C(正確にはThunderbolt 4)端子さえ付けておけばいいだろうという理想主義があった。確かにUSB-Cは汎用性の高いインタフェースにはちがいないが、結局は外付けでアダプタなどを用意して周辺機器を接続する必要があった。
本体だけみれば美しいが、全体を見るとごちゃごちゃして、決してスマートではなかった。
それを新型モデルでは、HDMI端子やSDXCスロットなど、現場に必要なインタフェースをあらかじめ内蔵している。さらになつかしのMagSafeまで復活している。
理想主義だったAppleが、現実路線に路線を変更しているのが見てとれる。