退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

ムック『宇宙刑事ダイナミックガイドブック』(編・杉作J太郎)を読んでみた

80年代の東映特撮テレビシリーズ「宇宙刑事ギャバン」「宇宙刑事シャリバン」「宇宙刑事シャイダー」は、メタリックボディのヒーロー像、独特な世界観で強烈な印象を残し、いまなお絶大な人気を博している。偶然、宇宙刑事のムックを見つけて手にしてみた。

このムックの発売は、ちょうどオリジナルビデオ『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』(2014年)がリリースされた時期と重なり、このオリジナルビデオが大きく取り上げられている。

この余禄といってもいいが、昭和の「宇宙刑事シャリバン」でアニー役だった森永奈緒美と、映画監督・澤井信一郎のインタビュー記事が収録されていて、個人的にはそれがいちばんうれしかった。聞き手は杉作J太郎。和気あいあいとした雰囲気が伝わってくる。導入はパンチラなんだけどね……。

編集後記で杉作J太郎が、オリジナルビデオの記者会見で「森永さんにパンチラの話を訊いたのは危険な賭け」だったと書いていてちょっと笑った。

巻頭に少しだけカラー写真のページがあり、当時の森永奈緒美の勇姿を見ることができる。もっとカラーページがあればいいと思ったが予算の制約なのだろう。仕方ないね。

こうしたノスタルジックな特撮本では関係者にインタビューできるかどうかがひとつのカギである。もっと古い作品の場合、いま取材しようとしても主要な関係者がすでに他界していることもある。このムックには宇宙刑事シリーズに関わった多くの人の声が載っている。ギリギリのタイミングだったかもしれない。

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