退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

大臣の「勝負の3週間」という言葉が軽い

西村康稔経済再生相が、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けての取り組みを呼びかけた「勝負の3週間」が16日、終わった。

「勝負の3週間」という言葉を聞いて、「何と戦うのか?」「勝負とはいったい何だろう?」「勝敗の基準は?」などと訝しく思った人は多いだろう。

どうなったら勝ちだったのかわからないが、新規感染者数や重症者数は開始前よりも増加し事実上の敗北と言ってよいだろう。その間、医療崩壊のおそれがある旭川自衛隊災害派遣されたり、全国で「GoToトラベル」の一時停止が決定されたりと事態は悪化するばかりである。

責任ある立場の大臣が「勝負の3週間」という大仰な言葉を使って国民に注意を喚起したにもかかわらず、手ひどく敗北したことになる。当然大臣は責任をとって辞任するかと思いきや、いまだに地位に恋々としている。大臣の言葉も軽くなったものだ。

こうしたことが続くと、政府は信用されなくなり、本当に事態が逼迫したときも国民の協力を得られなくなることが懸念される。否、すでに政府の新型コロナ対策を信用できないという人は少なくない。もう日本はダメかもしれんね、と本気で思ったりしている。

繁栄か衰退か 岐路に立つ日本