4月9日にフジテレビ系で放送開始の予定だったテレビドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」が放送延期ことに伴い、再放送されたテレビドラマ「グッド・ドクター」(全10話)を見終わりました。
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石原さとみ目当てに録画予約していたところ、なぜかこのドラマが録画されていました。2018年に初回放送されたときは見ていませんでしたが、評判がよかったので一応見てみようと思い見てみました。わりと面白くて、結局、全話見てしましました。
自閉症スペクトラム障害とサヴァン症候群を抱えている主人公・新堂湊(山崎賢人)が小児外科医として成長していく話です。実際のそうした病気の人がどのように行動するのかわかりませんが、山崎の演技は雰囲気が出ていて惹きつけられます。
指導医・瀬戸夏美(上野樹里)や主任の高山誠司(藤木直人)との共演も素晴らしく安定感がありました。理想的なトライアングルです。
小児外科病棟の患者や家族たちとの関わりを通して、主人公の成長を描くのが毎回の流れです。それぞれのエピソードは人情噺としてはよくできていて、一話一話は満足できるのですが、大きなストーリーの流れについてはやや不満があります。
まず精神疾患のある医師という存在は成立しうるのかという疑問がきちんと説明されていません。どのような障害を克服する必要があるのか、またスキルとして何を身につければ小児外科医として活躍できるのかという点について説明がほしかったです。
おそらくエピソードごとに少しずつゴールに近づいているのでしょうが、主人公が何を獲得していってのかを少し専門的に示してほしかった。
また山崎賢人と上野樹里、藤木直人の演技は申し分ないのですが、どうも三人の人間関係が十分に描けていない。もっと上野樹里と藤木直人をフィーチャーしたエピソードが必要な気もします。最初はまったく主人公を認めていなかった二人が、何をきっかけに主人公に期待するに至ったのかをもう少し丁寧になぞってほしかった。
さらに、さっかく板尾創路や柄本明が出演しているのにあまりストーリーに絡んでこないのも残念。序盤では板尾はいい悪役ぶりでちょっといいなと思っていましたが、自分の子どもを救ってもらって簡単に改心。「えっ」って感じでした。またガンに冒された院長・柄本明も死を賭して主人公にメッセージを残すかと思いきや、病床で元気なままエンディングを迎えます。なんだかなぁ~。
最後、いわゆる「俺たたエンド」だったのも不満。職場でようやく認められて小児外科医としての一歩を歩み始めたところで終わりです。「俺たちの戦いはこれからだ」的な終わり方。続編をにらんでのことでしょうか。山崎賢人の演技が注目された分だけ脚本が弱いなと思いました。
このドラマのオリジナルは韓国ドラマですが、オリジナルではもっと丁寧にストーリーが展開していくのでしょうか。ちょっと気になります。
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