退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

torneとnasneの開発者のインタビュー記事が面白かった!

以前、別の記事に書いたが、最近のショックだったガジェット系のニュースは「nasne終了のお知らせ」である。「ん、tornenasneって何?」という人は、ぜひググってください。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、ネットワークレコーダー「nasne」の「近日出荷完了予定」を発表し、後継機は現時点で予定されておらず、このまま「終了」するというもの。アプリとサービスの利用は当面続けるようだが、日常的にnasneを使っているユーザーとしては不安であると同時に残念なお知らせだった。

この報に接して以来、メーカーは何を考えているのか、どういう了見なのかとしても気になっていた。そうしたなか、開発者へのインタビュー記事を見つけたので紹介したい。

av.watch.impress.co.jp

この記事は、SIEがいわゆる家電メーカーとまったく異なる思想で製品開発をしていることがわかりとても興味深い。

私自身はプレイステーションを持っていないのでtorneは使ったことがないが、現在もnasneiPadの組み合わせを日常的に使っている。なので、個人的な関心はもっぱらnasneについてである。

進化しないハードウエア

まずnasneのハードウエアについては、2012年から7年間使われるなかほとんど進化していないというのがすごい。ゲームプラットフォームがコロコロ変わるののはマズいというゲーム機器メーカーの風土が背景にあるようだ。

私自身は複数のチューナーを搭載したモデルがいつか出ないかな、と密かに期待していたがメーカーの発想はまったく違っていた。この割り切り方がすごい。

同時録画数を増やすならもう一台買っていただければいい、という発想でしたし、容量についても同様です。

後継機はなぜ出ないのか

また後継機についても、開発者は以下のように述べている。

同じことはやりたくない、という気持ちがあったので、「やるなら新しいことを」という風には思っていました。

それはいいが、既存のユーザーはどうするつもりなのか感じた。これも新しいプラットフォームを次々に出しているゲーム機器メーカーの発想なのだろうか。正直、困るなぁ。

さらに続けて、こうも言っている。

これからの時代、録画にハード必要? 」、「録画って、まだ必要? 」ということなんですが。

これは、たしかにそのとおり。これだけネット配信のコンテンツが普及した現代、テレビ放送を自宅で録画して楽しむ時代ではないのかもしれない。

まとめ

インタビュー記事の最期で書いた西田宗千佳氏がうまくまとめている。

torneが生まれてからの10年、nasneが生まれてからの7年の間に、「tornenasneがなくてもユーザーが困らない時代」がこなかったことがtorne/nasne長寿の理由であり、想定外のことだった、と言えるのかもしれない。

tornenasneがなくてもユーザーが困らない時代」はいつにくるのだろうか。私自身はnasneの寿命が尽きたら、テレビ放送に依存しない生活にアップデートしてみようかと思っている。