退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『はいからさんが通る』(1987) / 南野陽子が大正時代のハイカラ娘に扮して大活躍

神保町シアターの《発掘!フィルムで甦る★伝説のアイドル映画を探せ! ~中山美穂南野陽子、少年隊 花の85年組特集》で映画『はいからさんが通る』(1987年、監督:佐藤雅道)を鑑賞。 大和和紀原作の人気少女コミックの映画化。主演は南野陽子

昨年末は斉藤由貴特集だったが、ピンでは無理ということなのか。南野陽子特集を組んでほしかったが……。

f:id:goldensnail:20161228175759j:plain:w420

典型的なアイドル映画でとくに取り上げることもないのだが、南野陽子がかわいく撮れているので及第点をつくだろう。何度も着替えをして最後にはウェディングドレスを披露しているのはポイントが高い。少尉が死んで白い喪服でショートヘアになるところもいい。

相手役の伊集院忍を演じる阿部寛は本作が映画初出演なのも見どころ。いまや堂々たる大俳優だが、さすがに本作では芝居がかたい。それでも長身は際立っていてナンノとの身長差は萌える。

また伊集院少尉は日本人とドイツ人のミックスという設定は映画でも生きているのだが、まるでそうは見えないところがおかしい。ローマ人を演じた阿部なのだから、もっとそれらしいコスプレを披露してほしかった。

それにしても阿部が馬にちゃんと乗っていたのは驚いた。この映画のために練習したのか分からないが、さすが後に『坂の上の雲』でコサック騎馬隊を打ち破るだけはある。

f:id:goldensnail:20161228175821j:plain:w420

出演者も野際陽子丹波哲郎など豪華なのも注目。個人的には丹波哲郎とナンノがチャンバラするシーンが気に入った。

ナンノが歌った主題歌がエンドロールに流れるのもアイドル映画の文法どおり。原作がかなり単純化されているのは仕方ないが安心して見れる。

f:id:goldensnail:20161228175811j:plain:w320


はいからさんが通る