退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」 @東京都美術館

モネ展を鑑賞するため東京都美術館まで行ってきました。印象派を代表する画家クロード・モネ(1840-1926)の、86歳で亡くなるまで手元に残したコレクションを中心にした展示です。

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風景画家として知られるモネが家族を描いた作品や、ルノワールによるモネ夫妻の肖像画などを見る機会は貴重。また初期作品の《印象、日の出》から、白内障を患いながらも描き続けた晩年の作品までモネの人生を感じられます。またジヴェルニーの庭を描いた、徐々に抽象化していく最晩年の作品を数多く鑑賞できるのも本展ならではでしょう。

この展覧会には、“「印象、日の出」から「睡蓮」まで”というサブタイトルが付いていおり、やはり目玉は「印象派」の由来となった《印象、日の出》です。

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▲チケットの《印象、日の出》

この作品には1つの部屋が割り当てられいて、その空間に入ると決して大きな絵ではありません(50 × 65 cm)が圧倒されます。後ろからバックライトが当たっているのではないかと思えるぐらい絵が輝いているように感じられます。

照明も最適化されているのでしょうが、これは画集では分からないだろうオーラを発していました。これは実物でしか味わえません。《印象、日の出》は10月18日までの期間限定の出展なのでご注意ください。

また会場を出たところに、モネが自分の部屋でタバコを持っている大きな写真があるのでお見逃しなく。展覧会でモネの創作の歩みに触れたあと、最後にモネの写真が出口でドーンと迎えるというのは心憎い演出です。

今回は混雑を避けるべく慎重にスケジュールを組みましたが、やっぱり混んでました。入場するまでが10分待ちだったのはまずまずでしたが、会場内がまためっちゃ混んでるんですね。

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▲ 「10分待ち」はマシなほう(らしい)

これは《印象、日の出》が期間限定で出展されている影響もあるでしょう。その期間だけでも夜まで会場するなどの配慮がほしいところです。まあ夜の上野公園を歩くのも生気が吸い取られるようであまり気が進みませんが……。