退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

NHK「クローズアップ現代」についての「フライデー」のスクープ報道!?

菅義偉官房長官が今月3日に出演したNHKクローズアップ現代」で、集団的自衛権の行使容認をめぐり、キャスターが打ち合わせの異なる質問を繰り返したため官邸側がNHKにクレームをつけたと、写真週刊誌「FRIDAY (フライデー) 」が報じました。この報道に対してして菅義偉官房長官は「事実と全く違う。ひどい記事だ」と批判しました。

「FRIDAY (フライデー) 」のスクープ記事

表紙に「安倍官邸がNHKを"土下座さ"せた一部始終」というセンセーショナル見出しが踊っています。記事にも「国谷キャスターは涙した…」「NHK上層部は右往左往」とあります。

まあ、袋とじヌードが売りにしているような雑誌なのでその記事を鵜呑みにはできませんが、官邸がNHKにクレームつけるのことは十分ありそうだ、と思わせるのが安倍ちゃんの政権の立ち位置です。苦労してNHK会長の首をお友達の籾井会長にすげ替えてメディア操作は完璧だと思ったのにこのザマです。よほど悔しかったのでしょう。

FRIDAY (フライデー) 2014年 7/25号 [雑誌]

菅義偉官房長官の反応

菅義偉官房長官は11日の記者会見で、写真週刊誌「FRIDAY (フライデー) 」の報道に対し、「事実と全く違う。ひどい記事だ」と批判し、同誌編集部や発行元の講談社に抗議するかどうかについて「効果があるかを含めて考えたい」と述べました。

赤旗の人もつぶやいてますが、いかにも歯切れが悪い。何かやましいことがあって、抗議ができないのだろうと思われても仕方ありません。まあ籾井会長に怒りの電話したとしても驚きません。立派な報道管制ですが、安倍ちゃんならさもありなん。


こういうゴタゴタを見ると、NHKは公共放送だからと不偏不党を歌っていますが、政府の広報放送局になった方がすっきりするかもしれません。矛盾が指摘されている受信料制度も廃止して、税金で身の丈にあった運営してほしいものです。

NHKクローズアップ現代」はどんな内容だったのか

さて事の発端になった「クローズアップ現代」の内容はどうなったのでしょう。YouTubeに番組がアップされていました。政府の圧力で早晩消されるかもしれませんが、貼っておきます。


<クローズアップ現代・ファライデー問題全貌>・国谷キャスターが菅官房長官と集団的自衛 ...

はっきり言って、それほど突っ込んだ内容ではなくて、どれも十分に想定内の質問に思えました。それにもかかわらず、政府のスポークスマンたる官房長官が視聴者を納得させるコメントができていないことが、今回の解釈改憲は筋が悪いことを裏打ちしているように感じます。

ひとつ例を挙げれば、「なぜ今なのか」という問いに対して、「周辺の国際情勢が変化しているから」というばかり。国際情勢がどのように変化しているから、どう対処するのかまるでわかりません。

まとめ

これほど閣議決定を急いだ安倍内閣ですが、閣議決定だけでは何も変わりません。次の舞台は関連法案の整備、つまり国会審議に移ることになります。準備万端と思いきや、番組内でも来年まで法案の準備にかかると言っています。急いだ揚げ句にこれですか。まあ、今年後半に予定されている統一地方選への影響を懸念しての政治スケジュールなのでしょうが、なんだかなぁ~という印象は否めません。