新文芸坐で「恐るべき子供たち」(1949年、ジャン・ピエール・メルヴィル)を観る。ジャン・コクトーの同名小説の映画化。コクトー自身が脚本に参加している。
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モノクロームの映像が美しい映画。そして怖い映画でもある。遠い昔、原作を読んだが、歪んだ姉弟愛を扱った暗い隠微な小説だというくらいしか覚えていない。よく映像化できたなと思うが、姉弟があんなに大人だったのは、ちょっとイメージが違った。
映画としては芝居かかっていて、大仰な音楽と多用されるナレーションがスタイルが古さを感じさせる。まあナレーションについては、フランス語が理解できると詩的な響きが琴線に触れるのかもしれない。また夢想世界の一部がパートカラーだとよかったかもとか夢想してみた。
それにしても後味の悪い映画なので心の準備が必要。