共同通信から記事によれば、神奈川県で民間施設も対象に喫煙を制限する条例が可決された。来年4月から施行される。画期的な条例である。
しかし、飲食店やパチンコ店、旅館なども含めた公共的な施設のすべてを全面禁煙するという当初案からは大幅に後退している。(1)小規模飲食店などを規制対象から外し、(2)大型飲食店などは禁煙か分煙を選ぶことができ、(3)罰則適用を1年猶予して11年4月からとした。それに加えて、(4)風営法の対象であるパチンコ店などの禁煙や分煙は、努力義務にとどめた。
残念ながら民間施設に対しては、実質的に骨抜きになったといってもいいだろう。松沢成文知事は、「少しやわらかい規制になったが、先進的な条例が神奈川で成立したことに大きな意義がある」との談話を出しているが、実効性は甚だあやしくなった。譲歩しすぎだ。
せめて運用面で効果があがるように、厳しく取締りをしてほしい。