退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

小栗左多里&トニー・ラズロ『ダーリンは外国人 with BABY』

出産・子育てエッセイということもあり、これまでのシリーズとは趣がやや異なります。正直いうと、こうした体験は自分の胸にしまっておくのがいいと思いますが。ま、そう言ってしまうと、身も蓋もないのですが。

なかで面白いなと思ったのは、「母語…どちらのほう?」(p.108)という「トニーのつぶやき」です。トニーニョバイリンガルでなく、トライリンガルに育てたいと書いています。両親の母語である日本語と英語の2つの言語を身につけてほしいというのは分かるのですが、なんと第3の言語まで習得してほしいと願うのは、すごい発想だなと思いました。

これは壮大な実験かもしれませんが、その結果には興味があります。この本では、トニーニョがやっと歩いたところで終わっていますが、是非、彼の「言語問題」の顛末を続編で読んでみたいものです。

ダーリンは外国人 with BABY

ダーリンは外国人 with BABY