タイトルには”ニッポン革命論“とあるが、トランプ大統領やヨーロッパのテロなどの世界情勢を俯瞰しながら論じる「モーリーの日本人論」という趣の一冊。雑誌「週刊プレイボーイ」の連載の再構成。
- 作者:モーリー・ロバートソン
- 発売日: 2017/10/26
- メディア: 単行本
日米を行きしながら両国の教育を受けて育った真のバイリンガルの筆者が語る、英語圏のメディアを通して見える日本人のイメージは興味深い。世界情勢の激しい変化に追従できずに、ジリ貧になっていく日本の将来が見えてくるようだ。
とくに英語圏と日本のマスメディアの格差には愕然とする。最近、たまにAbemaTVでテレビ朝日の「報道ステーション」を見るが、これがひどい。もっと伝えるべきニュースがあると思うのだが、トップニュースが大相撲のスキャンダルだったりするからがっかりする。そんなのどーでもいいでだろ、と。
また国会も同じぐらいひどい。モリカケ問題は依然としてくすぶり続けているし、最近では茂木敏充再生相の「線香問題」が炎上している。公職選挙法違反疑惑だから、どうでもよくはないだろうが、もっと国会で議論すべき問題があるだろう。とくに憲法改正について堂々と議論してほしい。
この本に書いてあることは、昨年終了したスカパーの「ニュースザップ」で聞いたような話ばかりで新鮮味はあまり感じなかったが、よく整理されていて面白く読めた。
日本がこのまま変われないと、さすがにマズいことになるというのが読後の感想である。モーリーさんにはもっとガンガンと警鐘を鳴らしてほしいところだが、AbemaTVで某アイドルとチャラい感じでやっていたを見た。これはもうダメかも。いまこそ「ニュースザップ」のようなホンネを聞ける番組があればいいのにと思う。
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