銀座シネパトスのレイトショーで「大巨獣ガッパ」(野口晴康,1967年)を観てきた。上映中の「ギララの逆襲」とリンクした特集上映(9/8まで)のようだ。狙って行ったわけでもないが、上映前に「ギララの逆襲」を監督した河崎実監督と池田憲章氏によるトークショーがあった。「大巨獣ガッパ」の見所などを紹介してもらい、ちょっと得した気分だ。そのなかで、「ギララの逆襲」がヴェネチア映画祭に招待されたことを誇らしく語っていたが、相当うれしそうだった。やっぱり「継続は力なり」ということか。
さて「大巨獣ガッパ」だが、怪獣ブームに便乗しようとした日活唯一の怪獣映画として知られている。ま、結局続編が作られることなく終わったということだが。この映画は怪獣映画だが子どもに媚びず、「家族」をテーマとして脚本には骨があり、日活らしいといってもよい。肝心の特撮も意外と見ごたえがある。特に、ガッパが上陸する熱海の街は必見だろう。また出演者ではカメラマンに扮する山本陽子がかわいい。だが、さすがに「南海の島=原住民=黒塗り」というステレオタイプは今では通用しないだろうな。これも有名だが、美樹克彦が歌う主題歌「怪獣ガッパ」も必聴だ。トークショウの情報によると、レコードに収録されているバージョンは、もっとイケてるらしい。怪獣映画ファンは一度は見なくてはなるまい。
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ところで銀座シネパトスは20周年を迎えるらしい。以前はレイトショウで日本映画の渋い作品を上映していて足繁く通ったことがある。東宝特撮も随分とこの映画館で見たものだ。またレイトショウやってくれないかな。立地はいいので企画次第では結構いけると思うのだが。どうだろうか。