Appleの開発者会議「WWDC 2023」が開幕し、基調講演で多くの新製品が発表された。その中の真打ちはMRヘッドセット「Vision Pro」だった。
既に仮想現実(VR)ヘッドセットは各社からいくつも市場に投入されているが、Appleの本気とも言うべき「Apple Vision Pro」は一味ちがう。とにかくAppleのPR映像がスゴイので一度見てほしい。未来を感じることができる新製品である。スティックなどのデバイスを使わずに、目と指と声だけで操作できるというのがすごい。
この「Apple Vision Pro」はスタンドアロンでも稼働するが、Macと接続して仮想現実に大きなスクリーンやウィンドウを開くことができる。これはまさに私が求めていたものだ。もはや物理的ディスプレイは不要となるのだろうか。
私が、とくに「Apple Vision Pro」でやってみたいのは映画を見ること。以前はなるべく映画館で映画を見るようにしていた。しかしコロナ禍を経て、いまはほとんど家で見るようになったが、どうも物足りない。この「Apple Vision Pro」は、せまい我が家の映画鑑賞の環境を大幅に改善できる可能性を感じる。
この「Apple Vision Pro」で実現していることは、まるでSF映画でよく見たシーンのようだ。仮想現実のなかでいくつもスクリーンを表示させて操作する。未来を感じさせるのに十分である。まさかこんなに早くこのような体験が民生機器で実現されるとは思わなかった。
「でもお高いんでしょ?」という声もあるが、なんとApple Vision Proは3499ドルから。「来年の早い時期」にまずアメリカで提供される。日本市場へは来年後半以降の投入になりそうだが、いまの為替レートだと50万円ぐらいだろうか。
手軽に手を出せる価格ではないが、Appleの本気を感じさせるまったく新しいデバイスで魅力的である。そのうち「Pro」が取れた普及版も発売されるのだろうか。すごい時代になったものだ。