2週間ほど前にMicrosoftが、Windows 365というサービスを発表した。SaaS(Software as a Service)型の仮想デスクトップである。詳細は下の記事などを参照してほしいが、要は月額固定料金で使えるクラウドPCである。
Windows 365ではHTML5に対応したWebブラウザからアクセスする。端末がAndroidであろうが、iOSであろうが、macOSであろうが、Windowsでも利用可能。M1チップ搭載で仮想環境でWindowsを動作させられなくなった、Macユーザーにとっても朗報かもしれない。
この仮想デスクトップの発想自体は古いからあるアイデアで、私のように青春のUNIXとともに過ごしたおっさんには、X端末が懐かしく思い出される。いまのようにクラウドというわけにはいかなかったが、構内にあるマシンをサーバーにして、ハードディスクすらない簡素なX端末にデスクトップ表示できたのは革新的に思えたものだ。
その後、サラリーマンになってからもシンクライアントを使うオフィスを経験したことがある。自分の席が決まっておらず、好きな席に座ってシンクライアント端末にIDカードを挿すと自分のデスクトップ環境が利用できるという、当時としては先端的なオフィスだった。個人的にはもっさりしていてあまり好きではなかったが、新しいさは感じられた。
そして、ついにWindows 365である。もはやデバイスを選ばずにブラウザがあれば利用可能となった。技術は確実に進歩している。在宅勤務、セキュリティ、クラウド、サブスクと追い風が吹きまくっている。ついにシンクライアントの夢が現実になる日がくるのだろうか。
当初は企業向けだろうが、そのうち個人利用やスモールビジネスでも利用できるようになるだろう。ふだんはMacを使っているが、やはりWindowsを利用したいときがある。果たして月額利用料金はいくらぐらいになるのだろうか。Microsoft 365 とセットで、バーゲンプライスで市場投入してくれたらうれしい。
