DVDでドキュメント映画『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』(2016年、監督:ロン・ハワード)を鑑賞。原題は、The Beatles: Eight Days a Week – The Touring Yearsである。
1962年のキャヴァーン・クラブ公演から1966年のバンド最後のライブとなったサンフランシスコでの公演までのツアー期のビートルズを追ったドキュメンタリー映画。過酷なツアーによって、ビートルズがいかに変容していったかが描かれる。
私はビートルズ世代ではないが、何でこの時期にドキュメンタリー映画をつくったのだろうという疑念は消えない。たしかにメンバーの新しいインタビューが収録されていたり、サウンドがリマスタリングされたり、映像がカラー化されたりしているが、あまりにも有名なエピソードが繰り返されていてやや退屈に感じる。
ビートルズのライブはたしかに素晴らしいが、ドキュメンタリー映画なので楽曲はどうしても断片的になり物足りない。映画館の音響設備で体験すると、キャーキャー騒いで卒倒しまくる女性ファンを含めて、ライブの臨場感を感じられるのかもしれない。
ロン・ハワードが丹念に集めて編集した映像には誠実さが感じられるし、ビートルズのツアー時期の終焉を彼らの視点から確認できる。そういう意味では貴重な映像とは言えるだろう。