少し前になるが、ドキュメンタリー映画『メイキング・オブ・モータウン』(2019、監督:ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー)を鑑賞。
2019年に創設60周年を迎えた音楽レーベル「モータウン」の歴史や名曲誕生秘話をひもとくドキュメンタリー映画。スティーヴィー・ワンダーやジャクソン5などが所属が所属し「モータウン」のヒットを連発した裏側が描かれる。創設者のベリー・ゴーディの証言が貴重であるばかりか、関係者、ミュージシャンなどの証言や映像と、人種差別や暴動といったアメリカ史を重ねて見ることもできる。
HITSVILLE: THE MAKING OF MOTOWN - OFFICIAL TRAILER
少し前まで音楽番組「SONG TO SOUL」がBS-TBSで放送されていた。一昔前の洋楽の名曲に焦点をあて、当時の音楽シーンや時代背景などを紹介しつつ、名曲誕生までの人々の出会いを掘り起こしていく「音楽ドキュメンタリー」とも言える番組で楽しみしていた。
その番組でシュープリームスの「恋はあせらず」(原題:You Can't Hurry Love)が取り上げた回があった。モータウンの初期のヒット曲と知られているが、番組を見てモータウンに興味を持ち本作を見てみた。
音楽番組「SONG TO SOUL」は1曲に焦点をあてた、いわば「点」を取り上げる形式だったが、このドキュメンタリー映画はモータウン・レーベルの歴史を辿っていく、いわゆる「線」あるいは「面」を捉えた作品と言えるだろう。
私自身はさほど洋楽に通じているわけではないが、そんな私でも知っているヒット曲が次々に登場して楽しめた。洋楽に造詣が深い人はさらに面白く見れるのではないか。音響のよい映画館で見たい音楽ドキュメンタリー映画である。