退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

早瀬優香子との再会

現在再放送されている昼ドラ『華の嵐』(1988年1月 - 4月、東海テレビ)で、高木美保が演じるヒロインの妹役に早瀬優香子が出演していたことを見つけた。

早瀬優香子は子役出身でテレビドラマ『俺はあばれはっちゃく』(1979年)に主人公のマドンナ役で出演するなどして活躍した。その後、原田知世主演の角川映画『早春物語』(1985年)に出演して本格的に芸能活動を始める。

音楽活動にも乗り出し、すでの時代の寵児となっていた秋元康のプロデュースのもとシングル「サルトルで眠れない」、アルバム『躁鬱 SO・UTSU』して話題になった。その後、楽曲を自作するなどして5枚のアルバムを残している。

ふと当時の楽曲を聞きたくなって、ベストアルバム『yes we're SINGLES+8』を入手して聞いてみた。「薔薇のしっぽ」「水と土」「yes we're SINGLES」(ベストアルバム)の3枚のアルバムと8枚のシングル曲をコンパイルした1枚。いま聞いてもなかなかいい。

女優としては、主演映画『キスより簡単』(1989年)で濡れ場を披露している。なんと、このコミック原作の映画であの若松孝二監督がメガホンと取ってるというから驚きだ。何があったのだろう……。

その後、女優をやりたかったのか、音楽をやりたかったのかよくわからないうちに、1990年代前半より、芸能界からフェイドアウトしてしまう。とても残念に思ったものだ。

ひさしぶりに彼女の楽曲を聞いて懐かしく思ったし、とくに秋元康が作詞した楽曲はさすがと唸らせるものがある。シティポップが流行しているいま、アンニュイ・ウィスパリング・ヴォイスと評された歌声は、1周回って新鮮に聞ける。