退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

テレビドラマ「病院の治しかた〜ドクター有原の挑戦〜」を見る

GYAO!で配信されていたテレビドラマ『病院の治しかた〜ドクター有原の挑戦〜」(全7話)を鑑賞。2020年1月から3月までテレビ東京で放送された。脚本は山本むつみ、主演は小泉孝太郎

第一話

東京の医大で准教授を務める医師・有原修平(小泉孝太郎)のもとに、実家から前院長の父・正太郎(大和田伸也)が脳梗塞で倒れたという連絡が入る。6年ぶりに帰郷した修平は、看護部長の兵藤悦子(浅田美代子)から病院は多額の負債を抱えて、経営は危機的状況であることを知らされる。さらにメインバンクによる病院売却計画が進行中だった。病院再建のため東京から実家に戻った修平は、地方ならではしがらみや既得権益をばっさり切り捨てて、大胆な病院改革に着手するが……。


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いつもの医療ドラマかと思って見始めたが、病院経営をテーマに据えたいままでになかったドラマだったので新鮮だった。まるっきりのフィクションではなく、長野県松本市の民間病院「相澤病院」をモデルとした実話に基づくストーリーだという。

人事制度改革、取引業者の整理、365日24時間の救命救急センター開設などの大胆な改革を次々に行動に移していくあたりはなかなか面白い。

しかし、せっかく実在のモデルがあるのだから、もう少しファクトを全面に示してほしかった。どのくらいの規模の病院なのか、カバーしている地域の人口規模や年齢構成、他の医療機関との位置関係などなど。さらに財務についても具体的にどの程度の負債あって、収支はどうなっているのかなど経営に関するデータがあれば、もっとリアリティが感じられるだろう。ちょっと惜しい。

出演者では、小泉孝太郎高嶋政伸のコンビの相性がいいのは好印象だったが、個人的には、主人公・有原の妻を演じた小西真奈美がいい味出していたのがうれしい。

まあ東京の大学で准教授として名声を得ていたのに、実家の田舎病院に帰ってくるものだろうかとも思ったが、それはドラマということだろう。編集デザイナーである妻も「ネットがあればどこでも仕事ができる」と言っていたが、本音を言うと東京を離れたくなったのではと勘ぐってしまう。

近々、続編であるスペシャルドラマが放送される予定。楽しみにしたい。