退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『イヴの時間 劇場版』(2009) / ハートウォーミングなSFアニメ映画

アニメ映画『イヴの時間 劇場版』(2009年、原作・脚本・監督:吉浦康裕)を鑑賞。

「イヴの時間 劇場版」 [DVD]

「イヴの時間 劇場版」 [DVD]

  • 発売日: 2010/07/28
  • メディア: DVD

「未来、たぶん日本。“ロボット”が実用化されて久しく、“人間型ロボット”(アンドロイド)が実用化されて間もない時代。」という設定。メイドロボットのサミィ(田中理恵)がときどき様子をみて外出するのを不審に思った少年リクオ福山潤)は、親友マサキ(野島健児)ともにサティの尾行する。行き先は、喫茶店イヴの時間」という、「人間とアンドロイドを区別しない」というルールの店だった……。


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目まぐるしい視線の移動や画面上を動き回る文字など、当時のCG技術をアピールする演出が目立つ。今の感覚からすれば、そんなに動かさなくてもいいだろう、と思わなくもない。しかし当時動かしたくなった気持ちはわかる気がする。もはや懐かしい雰囲気すら感じられる。

人間とアンドロイドの関係を描くという古典SF的なテーマであるが、SFの王道であることはまちがいがない。他者との関わりという点では、現代社内にも通じる点があるかもしれない。バトルがあるわけでもなく、穏やかに時が流れていく日常系SFアニメとも言えるハートウォーミングな作風は好感が持てる。