退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

郵便投票の不思議

最近のニュースではアメリカ大統領の話題で持ちきりです。その報道の中で気になったことがあります。郵便投票です。

トランプ大統領は、投票前からトランプ大統領は「郵便投票は不正の温床だ」と非難していましたが実際どんなものなのでしょう。

州によっても制度は違うようですが、私が見た番組では封筒が二重になっていて内側の封筒に署名をした上で投票用紙を封入していました。アメリカでは日本とは違い投票するには事前に登録が必要です。その時に署名も登録します。郵便投票の場合、この事前に登録した署名と照合することにより本人確認をしています。

この方法だとなりすましによって大量の組織票を入れる事は難しいかもしれません。しかし署名の照合に恐ろしく時間がかかったり、郵便投票の封筒が破棄されたりするような事はあるかもしれません。不正の温床とまでは言えませんが、郵便投票を正しく運用するのはコストがかかりそうです。

また番組を見ていて面白かったのは、郵便投票で投票をした人はその票がカウントされたかどうかをネットでチェックできるようになっていたことです。番組に出ていた人は自分の票がカウントされずに怒っていましたが、なかなかよくできた仕組みです。

今回の選挙で郵便投票を使う人が多かったのは、新型コロナの影響も大きい。これだけ多くの人が郵便投票を利用する事はこれまでになかったので、選挙を管理する行政機関は大混乱です。

郵便投票なんて時代遅れの制度がそのまま残っているのは、昔、交通機関が発達していなかった頃の名残でしょうが、21世紀になってもそのまま放置されていると言うのは驚きです。これもお国柄なのでしょう。

日本と比べても仕方ありませんが、日本人の選挙は投開票が即日行われて結果がすぐにわかります。アメリカはどうしてこんなに時間かかるとかなぁ、といつも不思議に思います。プラグマティックな国なのに……。

こうしたお国柄の違いを見るのも、4年に1度のアメリカ大統領選挙の楽しみではあります。

Ballot box