退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

小山ゆう「がんばれ元気」を読了しました

小山ゆうのコミック「がんばれ元気」(文庫版・全16巻)を読み直しました。1976年から1981年にかけて「週刊少年サンデー」で連載されていたボクシング漫画です。

5歳の主人公・堀口元気はプロボクサーの父親と全国をどさ回りをしながら放浪していた。父親は天才ボクサー・関拳児と対戦するが、試合によるダメージにより死去。1人になった元気は裕福な母方の祖父母により何不自由なく育てられる。しかし元気は、プロボクサーになり父親の対戦相手だった関口と戦うべく、中学を卒業するとすぐに家出同然に上京する。上京後、暖かい仲間たちに支えられながら、そしてライバルたちとの死闘を経て次第にランキングを上げていく。そしてついにチャンピオンと関との対戦を迎えるが……。

がんばれ元気 (1) (小学館文庫)

がんばれ元気 (1) (小学館文庫)

がんばれ元気 (16) (小学館文庫)

がんばれ元気 (16) (小学館文庫)

ボクシング漫画言えば不朽の名作「あしたのジョー」が想起されます。この漫画も「あしたのジョー」の影がどうしても感じられます。設定がかぶらないように慎重にプロットが練られているように思えました。

このマンガで注目のキャラクターは、何と言っても元気の小学生時代の担任だった芦川先生です。芦川は、上京前の元気のコーチだった三原の恋人であり、元気の憧れの女性でもありました。後にチャンピオンの関と主人公の元気のふたりから思いを寄せらるというモテモテぶり。元気とは一回り以上歳の差があるのにいいのかなぁと思ったものでした。

結局、芦川はふたりの最終決戦を前に手紙を残してひとりヨーロッパに旅立ちます。ヨーロッパで何をするだろうと思いましたが、こうでもしなければ物語上落としどころがなかったのかもしれません。

読み直すまでラストがどうだったかはっきりと思い出せなかったのが、明るいハッピーエンドでした。元気は最終決戦で死闘の末、関を見事倒し勝利します。目的を達成した元気はすっぱりとボクシングを捨てて、田舎の祖父母のもとに帰ってくるというエンディングでした。

このあと元気は何をやるのかなぁという余韻を残した明るい終わり方です。元気なら何をやっても成功しそうです。こういう明るい終るさは当時のサンデーらしいです。今読んでもなかなか楽しめました。

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