世間は7月23日から祝日2日に土日が続き4連休である。
この2つの祝日は「海の日」と「スポーツの日」であるが馴染みのない祝日だったので調べてみた。
海の日
まず7月23日(木)は「海の日」である。
昔はこんな祝日はなかっただろと思ったが制定されたのは1995年である。制定当初は7月20日であったが、祝日法のハッピーマンデー制度により、7月の第3月曜日となった。
祝日法では「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨としている。その趣旨はわからなくもないが、なぜ7月20日なのかさっぱりわからない。
さらに知れべてみると祝日化される前は「海の記念日」であり、明治天皇が東北地方を巡幸したとき、1876年7月20日に横浜港に入港して横浜御用邸伊勢山離宮へ帰着した史実に由来している。
令和の世に明治天皇の巡幸がどれだけの意味があるのかわからないが、どうも説明しにくい祝日である。同様に「山の日」も説明しにくい。
今年、2020年は東京五輪特措法により、東京オリンピックの開会式の当初の予定日の前日に当たる7月23日(木)に変更された。COVID-19の影響で東京五輪は延期されたが、祝日はそのままとなった。
スポーツの日
続く7月24日(金)は「スポーツの日」である。これは「体育の日」を改称したものであり、本来、10月第2月曜日の祝日が「スポーツの日」と定められている。これは1964年東京オリンピックで開会式が挙行された10月10日が由来である。
しかし2020年に限り東京オリンピックの開会式予定日に合わせて7月24日に変更された。「海の日」と同様、COVID-19の影響で東京五輪は延期されたが、祝日はそのままとなった。そのため今年10月には「体育の日」がないことには注意したい。
東京五輪の慰霊碑
結局、この4連休は東京五輪開会式に合わせて設けられた人工的な連休である。延期が決まったいまでは東京五輪の慰霊碑とも言える。いまのところ東京五輪は来年に「延期」とされているが、いまの状況で来年に東京五輪が開催できると本気で思っているのだろうか。早めに中止を決めたほうがよいだろう。損切りは早いほうが好ましいのは言うまでもない。
余談だが、外資系に勤務していたとき、外国人から日本は祝日が多いと言われたことが何度かある。まあ実際多いのはまちがいない。一応説明を求められば何の祝日か説明するのだが、説明しにくい祝日もある。「海の日」や「山の日」がその最たる例であるが、「建国記念の日」や「文化の日」も説明がなかなかむずかしい。