わが家にもようやく「アベノマスク」が届いた。緊急事態宣言が解除されてやっと届くという漫画のような展開に笑うしかない。
アベノマスクとは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により発生したマスク不足を解消するために、日本政府が全世帯にガーゼ製の布マスクを2枚ずつ配布する緊急対応に対する、ネットなどにおけるスラングである。
安倍首相が提唱していた経済政策「アベノミクス」になぞらえて「アベノマスク」と呼ばれるようになったが、この命名はセンスは見事である。
予算は当初、466億円を計上していたが、実際はこれよりも低く収まる見通しである。まあ「できることはなんでもやる」という前向きの姿勢はいいのだが、マスクの品質に疑念が生じ、さらに配布の遅さも問題視されている。はっきり言ってもう要らない。タイムリーに届いていればまだしも、いまとなっては費用対効果は低かったと言わなければならない。完全に失敗である。
届いたアベノマスクは開封していない。すでにマスクを確保しているだけでなく、見ただけで小さくて使う気が起きないからだ。せめてアゴまでカバーしてほしいし、鼻の部分も芯が入っていないとダメだろう。再利用できるマスクという発想はよかったのだが、私があえて使いたいと思うようなシロモノではなかった。
せっかくのマスクなのでどこかで有効に使ってほしい。未開封マスクを寄付したいのだが、どこかに「アベノマスク・ポスト」はないものだろうか。