コロナ禍のなか予定どおりの開催が危ぶまれていた東京五輪の延期が事実上決まった。
正直、いまの状況を見て予定通りに開催できると思っている人は誰もいなかったと思うが、「完全な実施」を声高に叫んでいた政治家がいて、これは困ったなと思っていた。この決定も遅きに失するの感があるが、とりあえず一安心である。
ところで、これまで「延期」された五輪はないという。つまり戦争などで開催できなかった場合は「中止」されていたのだ。昨年の大河ドラマ「いだてん」でも1940年に開催予定だった東京五輪が中止された様子が描かれていた。
今回の東京五輪も今年開催できなければ、当然中止されると思っていたが、想定外の1年程度の延期されることになった。利害関係者のただならぬ執念がうかがえる。
しかしながら、1年後に開催できるかどうかはついては課題が多い。そもそもコロナ禍が終息する見込みはまったくないし、会場確保の問題、そして追加経費の増加などはどうするのか。
そもそも私は都民のひとりとして「東京五輪」自体には反対だった。これほど予算を投じるなら他にもっと有用な使途があるだろう思ったからだ。少なくとも都が招致に動く前に、住民投票ぐらいやれと思ったものだ。
東京五輪自体にはまったく興味がなかったが、この騒々しさから逃げるために五輪開催期間はどこか静かなところで過ごそうかと計画していた。しかし完全に思惑がはずれた。まあ今の時期なら工夫すれば安く泊まれる観光地などがありそうだが、コロナ禍ではちょっとそれも憚られる。
とにかくはやく終息するのを祈るばかりだ。