在京民放キー5局が今秋以降、テレビ番組を放送と同時に配信する準備を進めているらしい。
民放キー局五局が今秋以降、テレビ番組を放送と同時にインターネットに流す同時配信を始める方向で準備していることが分かった。テレビ離れが進んでいるとされる若者層を中心に、スマートフォンなどで広く番組を見てもらうのが狙い。民放は採算が合わないと慎重だったが、三月から同時配信を始めるNHKに追随。放送と通信の融合が本格化する。
(東京新聞2020年2月2日付)
NHKが今年4月から番組のサイマル配信の運用を始めることを発表した。当初、民放は採算が合わないと慎重だったが、NHKの発表を受けてあわてて追随した格好である。採算度外視のNHKとまともの勝負しても民放に勝ち目がないにもかかわらず後追いしかできない経営陣はどうなのだろう。
ただこのサイマル配信はテレビ離れが進んでいる若年層をターゲットしているというが成功するとは思えない。これは、テレビ放送という媒体の問題でなく、ライフスタイルの問題だからである。昭和のように決まった時間に番組が始めるをじっと待つというスタイルはもはや論外であろう。
コンテンツのテレビ番組には魅力のあるものがあるが、テレビ放送を同時に見る必要はないだろう。リアルタイムで見たいと思うのはスポーツ中継ぐらいである。むしろTVerのようにオンデマンドで視聴できる環境を整備する必要がある。
私はテレビっ子だったので若年層よりはテレビが好きだと思うが、テレビ番組は録画してあとで見るようにしている。そうすれば、CMやつまらない部分をスキップすることができるし、1.5倍程度の再生速度で見て時間を節約できるからだ。
まあテレビ自体があらゆる面でオワコンなので延命策をとっても先行きは知れている。テレビ離れが進んでいる若年層が社会の中堅になることには大きな変革期を迎えるだろう。