退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

情熱大陸「囲碁棋士・芝野虎丸」を見ました!

先週末の情熱大陸をチェックしたら、囲碁棋士・芝野虎丸が取り上げられていた。張栩名人を挑戦手合で破り史上最年少で名人位を獲得したあと、絶対王者井山裕太四冠を相手に王座を奪取して二冠となったあたりを取材した番組だった。

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囲碁ファンにとっては芝野二冠誕生の報はすでに知っていたことだが、密着取材により彼の素顔が出ていてなかなか面白かった。いずれ強くなるなとは思っていたが、20歳前にしてはやくも頭角を現して押しも押されもせぬ名人となったのは想定外のスピード出世だ。

若い頃は女流棋士にイジられていて微笑ましくも「どうも頼りないな大丈夫かいな」と思っていたが、いまや飄々としながらも貫禄十分。地位が人を育てるというところだろうか。さすがに名人をイジる人はもはやいない。

番組で面白かったのは両親と兄・龍之介とともに囲む芝野家の食卓。ちょうど名人の誕生日でローストビーフ(ちょっぴり)やショートケーキが供されていたが、意外に質素だったので驚いた。甘党らしい。子育ては放任主義と言っていたが、ご両親にもっと取材してほしかったなぁ。

スポーツや舞台などとちがい、囲碁そのものの魅力が伝わりにくいということもあり、番組が地味だったのは否めない。まあこればかりは一朝一夕ではどうにもならない。

月刊碁ワールド 2019年 12 月号 [雑誌]