退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

囲碁「本因坊戦」来期から大幅縮小で思ったこと

第78期本因坊戦挑戦者決定リーグ戦で 一力遼棋聖が挑戦者に決まったというニュースを聞いた。本因坊文裕(=井山裕太九段)への挑戦手合となる。

そう言えば、本因坊戦が来期から大幅縮小になることを思い出した。

hochi.news

本因坊戦は、これまで棋聖戦名人戦とともに「三大棋戦」と呼ばれてきたが、今後はその格式を保つことはできないだろう。縮小後は以下のようにかなりショボくなる。

  • 挑戦手合:2日制七番勝負→1日制五番勝負
  • 優勝賞金:2800万円→850万円
  • リーグ戦→トーナメント形式

本因坊戦のスポンサーは毎日新聞であり、新聞業界が斜陽なので仕方ないのかもしれない。しかし、この伝統ある棋戦に新しいスポンサーが付かないことが囲碁界の不振を物語っている。いずれこうなるのはわかっていたはずなのに……。

将棋と比べても仕方ないが、囲碁の面白さをわかってもらうにはハードルがより高いように思う。ルールは簡単だが、それだけに奥が深いと言えようか。

また囲碁の魅力を言語化できないのも問題に思える。かつてコミック「ヒカルの碁」がアニメ化もされて一世を風靡したことがあるが、それ以来囲碁を題材としたコンテンツに目立ったものがないことも、その証左である。

棋聖戦名人戦も新聞社がスポンサーなので、本因坊戦と同じように縮小となるおそれは十分にある。囲碁はいまでも十分にマイナーであるが、いま以上にマイナーな存在になることは避けられない。そうなればプロ棋士を目指す人も少なくなり、あとは衰退の一途をたどるということになる。

かろうじて希望があれば海外市場だろう。将棋とちがい、囲碁は中国・韓国をはじめ世界的楽しまれているテーブルゲームであろう。この国際性という強み活かして挽回してほしい。

とは言っても、そんなことはずっと前からわかっていたことである。すでに手遅れの感は強い。

月刊碁ワールド2022年09月号