新文芸坐で映画『ザ・ドライバー』(1978年、監督:ウォルター・ヒル)を鑑賞。70年代犯罪カーアクション2本立て。主演はライアン・オニール。併映は『フェラーリの鷹』。
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強盗を車に乗せて逃亡させる「ドライバー」(ライアン・オニール)と、彼の逮捕に異常な執念を燃やす「刑事」(ブルース・ダーン)の二人の対決を描く。刑事はドライバー逮捕のため、強盗を抱き込んで罠を仕掛けるが、そこにミステリアスな女賭博師「プレーヤー」(イザベル・アジャーニ)が現れて……。
登場人物に役名がないのはめずらしい。セリフも少なく寡黙な映画である。スタイリッシュな映像が小気味いい。全編ハードボイルドが貫かれている。ライアン・オニールとイザベル・アジャーニのふたりが洒落た映像に妙に合っている。
主人公が「逃がし屋」なので、カーチェイスのシーンも出てくるが「カーアクション2本立て」にしては、やや抑えめなカーアクション。それでも地下駐車場でメルセデスを運転しながらめちゃめちゃに壊すシーンは強く印象に残る。
この映画は、カーアクションだけでなく、ラストに現金をめぐるトリックで観客をうならせる(呆気にとられるかも)など、映画としての楽しみがふんだんに盛り込まれいて、優れた娯楽映画である。
また個人的には、アムトラックの駅舎や車内が舞台になっているのもうれしい。いまは車より鉄道が好きだ。
後に「エイリアン」シリーズの製作で知られるウォルター・ヒル初期の代表作。昔はこんな映画を撮っていたのかと驚く人もいるのではないか。オススメの一本。