退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『もっともあぶない刑事』(1989) / 日本テレビ系の人気テレビシリーズの劇場版第3作

新文芸坐の《追悼・黒澤満 70年代以降、日本映画の新しい地平を拓き多くの才能を輩出させた名プロデューサー》という企画で、映画『もっともあぶない刑事』(1989年、監督:村川透)を鑑賞。主演は舘ひろし柴田恭兵。第1作との二本立てで、アブデカを堪能した。

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今度のヤマは宿敵・銀星会が絡んだ拳銃密造事件。いつものように独自捜査を続けるタカ(舘ひろし)とユウジ(柴田恭兵)の二人はドジを踏み捜査から外される。代わりに命じられたのは15年前の貿易商殺しの捜査。時効成立が迫るなか、捜査線上に県警幹部の事件関与が浮かび上がる。拳銃と警察手帳を返上した二人は大暴走して事件に挑むが……。


もっともあぶない刑事(予告編)

村川透監督らしいスタイリッシュな映像やキレのあるアクションシーンは健在。やたらめったら撃ちまくるガンアクションは、気軽に見える娯楽映画として楽しめる。映画ファンの好事家にとっては取るに足りない映画だろうが、懐かしく見ることができた。

さすがにいま見ると時代を感じるが、そもそも大衆映画は時代を映す鏡だろう。軽薄だった時代がフィルムにしっかり刻まれていて、後世の研究家にとって有用かもしれない。

本シリーズは刑事バディもので本質的に主演二人のための作品だろうが、いい歳になってから見ると中条静夫が演じた近藤課長が強く印象に残る。中条のあたり役だ。本作でも二人に手帳と拳銃を置いていけというシーンの演技は迫力がある。ちなみにシリーズは『あぶない刑事リターンズ』(1996年)で復活するが、そのときすでに中条は死去していて出演は果たせなかった。

これまで自分がとんでもない上司に仕えた経験からか、近藤課長の器の大きさが感じられる。まあこんな上司は稀だろうが、理想の上司のひとつのカタチであろう。その点は昔も今も変わらないようだ。