退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

宝塚歌劇団月組「エリザベート~愛と死の輪舞~」の宝塚・千秋楽のライブ中継を観てきました

11月18日の東京宝塚劇場の千秋楽で退団する宝塚歌劇団月組トップ娘役の愛希れいかのサヨナラ公演「エリザベート~愛と死の輪舞~」が、1日、宝塚大劇場・千秋楽を無事終えました。

都内某シネコンでライブ中継を観てきました。普段、ブログでは観劇やコンサートのことは書かないことにしているのですが、ライブビューイングなのでちょっとだけメモを残しておきます。

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今回の「エリザベート」については、2つの点でハラハラしました。波乱万丈でした。

ひとつはフランツ役の二番手・美弥るりが体調不良で休演したこと。主要キャストの休演はめったにあることではありません。おっと月城かなとのルキーニ役は見れないのか、と思いましたが、途中から無事復帰して千秋楽は当初のキャストで観劇できました。

もうひとつは列島縦断した台風24号です。数日前から台風の予想コースを見て嫌な予感がしましたが、前楽の9月30日15時公演が台風のため中止となりました。観劇予定だった方にはご愁傷様としか言いようがありません。私としては、千秋楽に大劇場で公演が行われ、かつ都内の交通機関も動いていないと困ります。大丈夫かなとハラハラしながら当日を迎えましたがギリギリセーフ、台風一過で暑いほどでした。

さて公演ですが、小池修一郎先生潤色「エリザベート~愛と死の輪舞~」と言えば、いまでは何度も再演を重ねる劇団の代表的演目です。皆さんの脳内にも「マイ・ベスト・エリザベート」がきっとあるでしょう。理想化されたこれまでの演者たちと比べられるのだから、出演者はたいへんなプレッシャーだと思います。なので、ここでは過去の上演と比べて云々することはやめておきましょう。新しい演出もあり楽しめたとだけ言っておきます。ただひとつ、勝手にタンス系だと思っていたちゃぴが予想以上に歌えて驚いたとだけ付言しておきましょう。

本公演のあとちゃぴのサヨナラショーがありました。「ロミオとジュリエット」や「ベルサイユのばら」、「1789~バスティーユの恋人たち~」など代表作の曲をソロで歌唱。相手役の珠城りょうとの最後のデュエットダンスも堪能できました。

そのあと、黒紋付きに緑の袴という正装で大階段を降りてきて観客のみなさんにあいさつです。「ここ(大劇場の舞台)には神様がいる」という名言を残しました。準備していたのでしょうか。

ひとつ感心したのは、同じくこの公演で退団する組長・憧花ゆりのあいさつでした。さすがの貫禄で、ビジネスシーンでも通用しそうです。さすがです。

何度かカーテンコールに応じたあと、最後は珠城と愛希のふたりで舞台の袖に登場。スポットライトを浴びながら最後のあいさつです。夫婦というより姉妹という感じで微笑ましい。

ライブ中継のチケットは決して安くありませんが、サヨナラショーと退団のあいさつ付きだとお値打ちに思えます。退団者と時間を共有している気分になれるのもうれしいです。

東京宝塚劇場でも月組全員で無事に千秋楽まで駆け抜けてほしいものです。

LeCinq(ル・サンク) 2018年 09 月号 [雑誌]