退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

さよなら、渋谷シネパレス

27日に映画館「渋谷シネパレス」が閉館した。どちらかというと私は渋谷の街が苦手なので通いつめたわけではないが、時々利用していた映画館だ。70年間にわたって運営されてきた歴史のある映画館だった。

JR渋谷駅から行くと、西武百貨店のA館をB館の間を通ってLOFTの角を右折すると右手に登場するという絶好の立地である。最新のシネコンに比べると設備に古さを感じるが、館内は清潔でまだまだ営業できるのではないかと思った。

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長年、映画会社の系列館として運営したきたが、ここ5年ほどはインディペンデントな映画館として自らプログラムを組んできたとここと。それでも採算が取れなかったらしい。

素人目には、これほどの立地ならばプログラム次第で何とかなるのではないかと思ってしまうが、ビジネスはそれほど甘くはないようだ。しかし跡地には渋谷パルコの建替えで一時的に閉館していた「シネクイント」が入居するとのこと。採算の見通しがあるということだろうか。

www.cinra.net

閉館前に《70年に感謝 ワンコイン(500円)でお別れです》という特別興行で角川映画特集を上映していた。たしかに日本映画に多大な影響を与えたことは間違いないが、なぜここで角川映画なのだろう。ミニシアター時代に上映した作品のなかから、これぞと思う作品を集めてラストを飾ってほしかった。最後に角川映画を上映するあたりは、イケてないなあと思ってしまう。

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私は特別興行で『復活の日』を観たが、残念ながら2つあるスクリーンのうち小さい箱の「渋谷シネパレス2」での上映だった。せっかくの大作だったので、ぜひ「1」で観たかった。まだ2階席は健在だったのだろうか。