角川シネマ新宿で開催中の大雷蔵祭で、「安珍と清姫」(1960年、島耕二)を観る。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2009/11/27
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安珍を演じるのは市川雷蔵、そして清姫役は若尾文子。大映の誇る二大銀幕スターを大きなスクリーン(300席)でみるのは至福の時間。文子タン綺麗です。
ストーリーはいわゆる道成寺伝説からとったのだろうが、知っている話とはちょっと違っていた。私の記憶では勘違い娘の清姫が安珍に思いを寄せ、あまりにウザさに姫を裏切った安珍に激怒し、さんざん彼を追い回した挙句、大蛇に変身して道成寺の鐘ごと安珍を焼き尽くす、という話である。
この映画では、たしかに清姫が大蛇に変ずる場面があるが、それは安珍の夢のなかであり、清姫がキチガイのように安珍を追い回すこともない。伝承によって違いがあるらしいが、ややしっくりこない。まあ文子タンに合わせて潤色したというところか。
大映らしい格調高い作品になっているが、オペラというか声楽による音楽はちょっと時代を感じさせる。
なお大雷蔵祭は、角川シネマ新宿で開催中だが、現在は小さな劇場(56席)での上映となり魅力が半減している。スケージュル表で上映館をチェックして出かけるのがよいだろう。