2017年度上半期放送のNHK「連続テレビ小説」として放送された朝ドラ『ひよっこ』を連休中に見終わった。ヒロインは有村架純。ここ数年の朝ドラのなかでピカイチのできだった。
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まず 岡田惠和が脚本がすばらしい。最近の朝ドラには起業したり学校を設立したりする実在の人物をモデルにしたヒロインが登場して、女の半生が描かれることが多かった。こういうのはちょっと朝ドラには重いなと思っていた。しかし、このドラマのヒロンは何者でもない市井の女性。そして高校生から集団就職で上京し結婚を決めるまでの青春時代の数年だけが描かれているのがよい。
また時代設定もよかった。明治時代でもなく現代でもなくちょうど50年前ぐらいの東京が主な舞台である。遠すぎず近すぎず絶妙な距離感がよかった。50年前と言っても現代と比べて日本はひどく貧しい。私が大学進学で上京したときは仕送りをもらっていたが、このドラマではヒロインたちが実家に仕送りしている。登場人物はいまと同じような服装をしているが、やはり別時代の話である。それでもいまとの接点を感じられるギリギリの時代である。
さらに出演も(オレ的には)大豊作。和久井映見と菅野美穂が共演しているだけで幸せがだった。あかね荘の一室でふたりがプロレスごっこに興じるシーンは萌え死に必至。菅野美穂は、2017年上半期の朝ドラ『べっぴんさん』でヒロインの母親役として登場したが、一週を待たずに病死して退場。なんだこれはとフンガイいたがこれで報われた。
さらに、ぱるることAKB48の元メンバー島崎遥香が出演していたのもよかった。ただのファンなだけですが……。朝ドラの出演者はいつも豪華だが、本作ほどオレ的に豊作だったドラマはなかった。
あと当時の音楽がたっぷり使われていたのも昭和歌謡曲ファンの私にはうれしかった。願わくば企画CDにまとめてほしいものである。
このドラマは有村架純のあて書きだったらしいが、彼女は本当に恵まれている。せっかく朝ドラのヒロインに抜擢されても、「なんじゃこのドラマは〜」ということも珍しくない。この「ひよっこ」なら、これからも代表作だと胸を張って言えるだろう。