早稲田松竹で映画『スティーブ・ジョブズ』(2015年、監督:ダニー・ボイル)を鑑賞。
2013年に公開されたジョシュア・マイケル・スターン監督の同名映画(原題:Jobs)がジョブズの歩みを時系列に沿って描く伝記映画だったのに対し、本作はアップルの画期となる3つの新製品のプレゼンテーション開始直前40分を三幕構成で描くユニークな構成。
スティーブ・ジョブズ ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
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- 発売日: 2016/07/06
- メディア: Blu-ray
具体的には、次の新製品のプレゼン直前である。1984年、Macintoshプレゼンテーション開始直前。 1988年、NeXTcubeプレゼンテーション開始直前。 1998年、iMacプレゼンテーション開始直前。
Apple 1984 Super Bowl Commercial Introducing Macintosh Computer (HD)
三幕ともプレゼン直前で寸止めされるので、ちょっとフラストレーションが溜まる。そのままプレゼン本番を見てみたくなったのは私だけはないだろう。とくにNeXTcubeのプレゼンテーションは見てみたくなった。
登場人物も絞られていて演劇のような演出でそのまま舞台でも上演できそうな構成。アーロン・ソーキンの脚本が実に素晴らしい。でも日本語の吹き替えは大変だろうなぁ。
Steve Jobs Official Trailer #1 (2015) - Michael Fassbender, Kate Winslet Movie HD
どのエピソードを見てもスティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は人間的にどうかと思うし、いっしょに仕事したくないなあぁと思えてしまう。しかしラストで娘のリサ(パーラ・ヘイニー=ジャーディン)を心を通わすシーンがあって「アレ」と思った。いつのまにかジョブズが少しいい奴になっているじゃないか。ちょっと納得いかなかった。
この映画はアップル関連の背景知識があるとより楽しめのは事実だろうが、そうでなくても演劇を見る感覚で面白く見られる。それでも会話劇が延々と続くのでスクリーンに向かうにはそれなりの覚悟が必要だろう。
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