退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「東京駅100年の記憶」展 @東京ステーションギャラリー

東京ステーションギャラリーで開催中の「東京駅開業百年記念 東京駅100年の記憶」を見てきました。いつものように会期ギリギリでした。
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昨年12月20日、開業100周年を迎えた東京駅。記念Suica発売騒ぎで話題になったことを覚えている人も多いでしょう。この展覧会は、東京の玄関である東京駅の歴史を紹介し、今後の東京駅に思いを巡らすイベントです。会場は東京駅丸の内北口の東京ステーションギャラリー。東京駅舎内です。これ以上の適地はないでしょう。

創建時の建築写真や図面やをはじめ、関連する新聞雑誌や映像、そして文学まで150点ほどの資料が展示されています。展示のなかで目を引くのは、500分の1のスケールで製作された東京駅とその周辺のジオラマです。

1914年、1964年、そして2014年の3つのジオラマがあるところがポイントです。1964年当時の丸の内は高さ制限があったためか、ビルの高さが揃っていて街並みが美しいのが印象的です。
▼ジオラマ(1914年)
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▼ジオラマ(1964年)
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▼ジオラマ(2014年)
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ジオラマを見ていると「ジオラマを点灯するので照明を暗くします」とアナウンスがありました。「え?」と思いましたが、偶然いいモノが見れました。
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順路に沿って進んでいくと、東京駅の復原工事を紹介するコーナーがありました。東京駅は戦災で駅舎の3階部分を焼失し、失われた南北のドームは角屋根で覆われ、2階建の建物として長年使われてきました。

この話を最初に聞いたのは大学の講義でした。スライドを見ながら講義を聞いてレポートを出すというぬるい授業でしたが、東京駅の戦前の写真を見せてもらったとき、オリジナルの方が断然いいじゃんと思ったのをよく覚えています。これが復原されて実際に目にできる日がくるとは思いませんでした。感無量。
▼オリジナルのドーム
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被災後修復された角屋根
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その後。何度も東京駅の建て替えの話が浮上するも、ついに復元工事が決まり開業時の様子が復原されました。現在、復原された駅舎を見ると英断だったなと感心します。東京の玄関として相応しい。
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展示会を見終わった後、外から東京駅を見てました。近くのビルが駅舎に影をつくっていました。周辺のビルが巨大化して東京駅を圧迫しているかのようです。都市計画の失敗じゃないのかと思わなくもないですが、現在工事中の駅前広場が完成すると印象が変わるかもしれません。
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