菊池桃子歌手デビュー30周年記念アルバムを聞いてみました。新録音のベストアルバムです。もうデビューから30年ですか。時の流れは速いものです。
このベストアルバムでは、16〜18歳までにリリースした「青春のいじわる」から「Say Yes!」までのシングル9曲に加え、ファースト・アルバムのタイトル曲「OCEAN SIDE」の全10曲をアンプラグドなアレンジで新たに録音しています。さらに書きおろしのタイトル曲「青春アルバム」を含めた全11曲。
“天使のような囁きVoice”も健在です。それにしても音域もせまいです。でも、「おい、腹から声だせや」というのはやめてくださいね(笑)。
しかし、このアルバムはずっとアンプラグドなアレンジなので単調に聞こえます。まあオリジナルの楽曲が脳に刷り込まれた人たちがノスタルジーに浸るためのアルバムでしょうから、アンプラグドは過去を懐かしむにはいい演出かもしれません。それでも、何曲かはアップテンポで豪華なオーケストレーションで聞きたかったです。
ちなみに、ジャケットでは口元を隠した写真が使われていますが、リーフレットの表紙裏には口が半開きにした写真があるというニクイ演出です。まあ、同窓会でかつてのマドンナにがっかりすることが多いなか、さすがに菊池桃子さん。高校生の息子さんがいるとは思えない可憐さです。往年のファンも納得でしょう。
ライナーノーツで放送作家の鈴木おさむが、菊池桃子はある時期から活動を絞ったので、「冷凍保存された桃」だと表現していました。うまいこと言うなあ、と思いました。