退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 』(2014)

機動警察パトレイバー」を押井守が完全新作で実写化、という触れ込みで始まったプロジェクトの第1弾。劇場で観てきました。2週間限定上映で上映館も少ない。今後、第7章まで公開され、2015年GWには長編の公開が予定されています。

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 [Blu-ray]

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • 発売日: 2014/04/26
  • メディア: Blu-ray

イングラム、指揮車などのメカをCGではなく実体化して再現したのがすごい。吉祥寺でデッキアップしたとき、あまりの人気に本物の警察から中止要請があったことは記憶に新しいですね。

舞台は2013年の東京。1995年に始まったバビロンプロジェクトにより、汎用人間型作業機械「レイバー」は急速に発展・普及した。しかし時代は流れ、レイバーは今では手間とカネがかかる厄介モノとしてお払い箱状態。レイバー犯罪に対処する目的で創設された特車二課パトロールレイバー中隊も、第一小隊は解散。第二小隊もレイバー運用経験の継続という目的のみで、かろうじて存続している有り様。さみしいね。

そうした背景のなか「二足歩行ロボットなんて時代遅れなんだよな〜」とうチバシゲルのセリフがなんとも切ない。オリジナルのパトレイバーを観ていたオッサン世代には、レイバーと自分を重ねあわせてジーンとくる設定かも。

さて映画は派手なSFアクションスペクタルというわけではなく、オリジナルのテイストを踏襲した、パトレイバー中隊の日常をまったり描く作品なので注意。期待どおりというか押井作品が好きな人なら納得できる内容だろう。やはりメカが実体化した舞台でストーリーが展開するのがすごくいい。CGでは出せない味です。

本作のキャラクターはオリジナルのキャラクターを彷彿させる設定で、多少あざとい気もするが、ヒロインの泉野明(真野恵里菜)はピッタリの配役。他の登場人物の面白い。

正直、次も劇場まで足を運ぶかはわかりません。今回は1200円で、次回からは1500円らしいが、やや料金設定が高いような……。1000円でお願いします。どうせヤマトみたいにすぐにテレビで放映するんでしょ、とツッコんでみる。

次回見に行く人は「キネマ旬報」で予習していくと、もっと楽しめるかも。じゃあねー。

キネマ旬報 2014年4月下旬号 No.1660


映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章』予告編 - YouTube

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