退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

佐藤優『この国を動かす者へ』

この国を動かす者へ

この国を動かす者へ

週刊アサヒ芸能」の連載をまとめた一冊。内容は多岐にわたる。一本一本は短いので、すき間時間に読むには好適。

だが、そもそも時事ネタなので記事の寿命は短い。掲載当時の状況を考えながら読まなければいけないのは辛い。

さらに内容は、一部の外務省官僚への怨嗟に満ちみちていて重たい。週刊誌で、毎週少しだけ読む分にはまだいいのだろうが、集中して読むのは体によくない気もする。

なかに「男は誰でも金髪女性をひいひい言わせたいものだ」などという記述があるが、連載誌の性格かもしれないが、今回ような立派の装丁の本で読むとちょっと違うのかなとも思ってしまう。

軽く読み流せばいいのだが、諜報についてなどで考えさせられる箇所もあるので、ちと扱いに困るなといった本である。