退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『妹』(1974)

銀座シネパトスで「妹」(1974年、藤田敏八)を観る。「ひし美ゆり子」特集上映の一本だが彼女の出番は少なく、秋吉久美子主演の青春映画である。

早稲田界隈で運送業を営む林隆三のもとに、同棲していた妹の秋吉久美子が出戻ってきて、兄妹ふたりの生活が始まる。

秋吉久美子は花嫁衣裳などの衣装替えを披露して魅せてくれる。期待通り兄に平気で裸体をさらすといった近親相姦を思わせる描写もあるが、その一線を漂いながらも、いつのまにか姿を消してしまう。70年代の風物がストーリーと妙にマッチする佳作。

肝心のひし美ゆり子は、林隆三に引越しを頼む女子大生。引越し代を自分のカラダで払うという端役で出演している。まあしっかり脱いでいるが出番は少ない。

今回、《誘惑の女優列伝 part1 ひし美ゆり子》という企画なのだが、今後のラインアップに期待したい。part2は関根恵子の模様。個人的には、渡辺やよいを希望します。

▼手作り感満点のポスター


ひし美ゆり子と言えば、アンヌ隊員(ロビーに展示)。ウルトラセブンも上映すればいいのに。