- 作者: 本田直之
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/04/04
- メディア: 単行本
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英語学習者ならすでに知っている方法が紹介されているだけで、新規性には乏しい。これから英語を始めようというビジネスマン(いまどきいるのか?)は、読んでみてもいいかもしれない。学生の方は、時間があるだろうから、もっと地道で着実な学習法を勧める。以前読んだ「村上本」とは異なり志が低い。
あと本書の対象が会話限定であることに注意してほしい。インターネット時代の今日、メールやウェブなど英文を読み書きする機会は多く、そうしたスキルがより重要だと考えるが、本書ではその点にあまり言及されていない。さらに、英字新聞や文法を「切捨てアイテム」と見なす、としているが、本当にそれでいいのか大いに疑問。
あと、通訳者、翻訳者などを目指す人は、確かにプロフェッショナルとしての特殊なスキルを習得する必要があるが、言語能力の基盤は共通していると思う。小手先で少し話せるようになれても、文法に不安があったり、語彙が不足していると、相手に実力以下に見下されて、苦汁を甞めることになるだろう。陳腐だが、やはり「語学に王道なし」ではないか。