退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『不良番長 一獲千金』 (1970)

銀座シネパトスのレイトショウで「不良番長 一獲千金」(1970年、野田幸男)を観てきた。「不良番長」シリーズ第7作。梅宮辰夫と山城新伍のコンビが活躍する、この「不良番長」シリーズは、なんと第16作まで作られたらしい。

不良番長 一獲千金 [DVD]

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まあ、はっきり言ってくだらないドタバタで、日本映画史上になんら影響を与えない映画ではある。でも、くだらなさに迷いがなく直球勝負しているところは清々しくさえある。サービス満点。

この映画の見どころは2点。和田アキ子の暴れっぷり(映画初出演らしい)と助っ人の菅原文太がヘリで「よっ」と登場する場面。あと、せっかく大信田礼子が出ているのに、お色気シーンが少ないのは不満。

ある筋によれば、この映画の上映期間中、他の映画の宣伝に梅宮辰夫が、シネマパトスに来館したそうだ。レイトショウで挨拶してくれれば、「伝説」になったのだが……。

こうした映画が乱発されていた頃の日本にはさぞ勢いがあったのだろう、と思わずにはいられない。