ふと以前より気になっていたコミック『将棋指す獣』(原作:左藤真通、漫画:市丸いろは、将棋監修:瀬川晶司)を読み始める。全4巻。主人公は女性・弾塚光。元奨励会三段の彼女がプロ棋士を目指す熱いストーリー。
三段リーグ編入に挑むケダモノ・弾塚光は、編入試験であっさり3連勝し試験突破はまちがいないと思いきや、立ちふさがったのは礼儀正しい小学6年生の男の子。デジタルネイティブの怪物との戦いは深夜にまで及ぶが、死闘の末、弾が勝利を収め、三段リーグ入りを決めるが……。
キャラクターも出揃って、さあこれからというのにまさかの打ち切り……。
連載漫画は往々にしてこのような憂き目にあうモノだが、結構好きだった作品なのに残念。細かいことだが、主人公がビデオゲームのバグ出しの仕事をしていたのが個人的にはツボだった。
読み始める前から本棚にある4巻までしかないのは知っていた。案の定、第4巻で打ち切り。最終巻に続きはデジタルメディアで発表しますとあったが、どうなっているのやら……。紙の本で読みたい。
新潮社さんお願いしますよ。
余談だが、2022年に里見香奈が女性初の棋士編入試験を受けて不合格となったニュースは広く報じられた。未だに女性の棋士がひとりも出てないのは驚きである。性差によるちがいはどこにあるのだろうか、と科学的な興味がある。
ちなみに囲碁界は採用試験に女流枠があり女性にやや広く門戸を開けているが、プロになったあとは同じ棋戦に出場でき、そこで男性棋士を打ち負かす女性棋士も出てきている。それでも、メジャータイトルを獲得した女性棋士はまだいないのが現実。
ゲームの性質によって性差にちがいはあるのか興味のあるところである。