歌手の水木一郎さんが2022年12月6日、肺がんのため亡くなったことが報じられた。74歳。
水木さんは、「マジンガーZ」「仮面ライダー」などの主題歌の歌唱で知られ、アニメや特撮などの主題歌を多く担当し、「アニソン界の帝王」として長らく君臨していた。「生涯現役」を目指して活動していたが、最近は体調不良が報じられて心配していたところだった。
水木さんの持ち歌は多数あるが、ひとつだけ好きな曲を選べと言われれば、やはり「マジンガーZ」である。テレビアニメ「マジンガーZ」（原作：永井豪）が放送開始されたのは1972年12月であり、今年でちょうど50周年ということで、現在TOKYO MXで再放送されている。この主題歌が「マジンガーZ」（作詞：東文彦〈小池一夫の別名〉、作曲：渡辺宙明 ）である。
水木さんが歌う主題歌は、主役ロボ「マジンガーZ」の性能を余すことなく伝えるオープニング映像と歌詞とのシンクロニシティは伝説。いま見ても惚れ惚れする出来である。この楽曲を契機にアニソン歌手・水木一郎が一気に開花したのは周知のとおり。
水木さんが偉いのは、当初はおそらくアニソンなんて歯牙にもかけずに、音楽一本で勝負したかったのだろうが、運命を受け入れて精進を重ねてこの分野で第一人者に上り詰めたところ。
しかも70-80年代に子どもだった世代のみならず、若い世代にまで訴求してイベントなどで多くの観客を集客している。ひとつの新しいジャンルを新たな拓いたといってもいいだろう。
ちなみに今日のスポーツ紙の第一面は水木さんの訃報で、扱いの大きさに驚いた。
ご冥福をお祈りします。
